出張で名古屋に行っていたのですが、ちょうど先日起きた豪雨に遭遇してしまい帰宅難民となってしまいました。雑記ながら思い出として記録を綴りたいと思います。
名古屋駅がカオスになるまでの経緯
名古屋駅に人がごった返してカオスな状況になってしまうまでの経緯を簡単に説明します。
2023年6月3日、台風2号の影響で東海地域を中心に歴史に残る記録的豪雨が降り注ぎました。
この雨の影響で3日の夕方ごろから、東海道新幹線の名古屋~東京間の運転を見合わせ、結果的には終日運休となったのです。
そしてその翌日4日の午前中も前日夜に降り注いだ雨の影響で計画運休が実行されます。
その影響で3日に移動できなかった人たちで名古屋駅が大混雑となりました。
3日夜の名古屋駅の状況
3日16時ごろに仕事を終え、新幹線で東京に戻るべく私は名古屋駅に向かいました。名古屋駅に向かっている途中も、安城市周辺で仕事があったので車を走らせていましたが、雨がすさまじいのは感じていました。滝のような雨という表現では足りないくらいに滝のような雨が降っていて、トンネルに入っているのにトンネル上部から水があふれてトンネル内に雨が滝のように落ちてきていたりしました。道路もくぼんでいる部分はプールのような状態となっていて徐行レベルでの走行を余儀なくされる所もありました。
この雨ではもしや新幹線も止まってしまうのではという嫌な予感を持ちながらも帰るために名古屋駅に移動。すると嫌な予感は的中、夕方東海道新幹線は運転見合わせとなったのです。
私が名古屋駅に行ったときにはもう新幹線の改札前には人が溢れていて、半カオス的な状況でした。マスコミたちも来ていて雨のジメジメした中、嫌な環境でした。
しかしまだこの段階では、運転見合わせであり帰れる可能性は残されていたため改札前での待機を選択します。
約1時間半後…
駅内にアナウンスが聞こえてきます。
本日の雨の影響で現在新幹線の運転を見合わせております。今後も雨が降り続くことが予想され、本日中の運転再開をすることができない可能性がございます。
このアナウンスが聞こえ、「ちょっと今日中に帰るのは厳しそうだな」と雲行きが怪しくなりました。そして今日中に帰ることを諦め、もう一泊することに決めました。
もう一泊することを決めたのはいいものの、名古屋駅周辺の宿はほとんど埋まってしまっている状況だったため、少し離れた一宮にあるホテルに泊まることにしました。
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一人なのにツインベッドのお部屋で旅行支援も効いて4800円と非常にお得に泊まることができました。
とまあ、今回はこの話は置いておいて。。
この夜は、「明日の午前中に帰れるからまあ良しとしよう」なんて思ってました。
明日の名古屋駅がどんなものになっているのかなんてわからないままに。。
翌朝、東海道新幹線午前中計画運休を発表
翌朝東海道新幹線の情報を確認すると、午前中は新幹線が動かせないとの情報が発表されていました。
しかし午後からは動くとのことなのでとりあえず名古屋駅に向かうことにしました。
朝から新幹線予約サイト「スマートEX」にログインしようとしても混雑で数十分ログインができませんでした。ログインできたとしても指定席の予約を確保することはできず、ずっとリロード。そんな状況でした。また本当に再開してくれるのかと不確かなところもあったので身動きが少し取りづらい状況でした。
名古屋駅、カオスと化す
10時半ごろ、名古屋駅に到着。新幹線の改札口に向かいます。
新幹線の改札口に向かう途中、窓口に切符を求めて並ぶ列も凄いことになっているのをみて、ただ事じゃないことを目の当たりにします。
そして改札前に到着。
前日の込み具合も凄かったですが、それをはるかに超える込み具合。「ライブ会場かな?フェスやってるのかな?」くらいに人でごった返していました。
これでも新幹線が動き出すまでにまだ2時間ほどある状況です。
新幹線を待っている人だけでこのくらいの量。この中を駅の反対側に通過したい人たちが移動しようとして、ますますぎゅうぎゅうになってしまっている状況でした。
ツアーで来ている集団もいたりして、移動時にも半パニック状態になってしまっています。
酸素濃度も薄くなっていて暑くて、環境はとても悪かったです。「押すんじゃねえよ!!」「早く前進めよ!!」など声を荒上げる人もいました。
駅員さんだけでは対応が厳しいのでは?と思っていた矢先に登場しました。愛知県警。
警察出動レベルに混雑しパニック状態になっていた現場。警察がロープなどを使ってなんとか動線を確保していました。
新大阪方面への新幹線は動いていたため、そっち方向に乗りたい人を誘導する必要もあり、ぎゅうぎゅう詰めの中での移動を要されました。
正午過ぎ、新幹線動き始める
正午過ぎ、ようやく新幹線が動き始めたとのアナウンスがされました。これには駅内、ちょっとした歓声が上がっていました。
新大阪を臨時の新幹線が出発。まずはそれを待ちます。
しかし新大阪、京都と人が乗ってきているので名古屋駅から人が乗れるのは少しずつとなります。12時半ごろ、朝方から並んでいた人たちが徐々に新幹線に乗り始めます。
それに伴って改札前で待機していた私たちもちょっとずつ前に進んでいきます。
13時ごろになると、臨時列車ではなく通常のダイヤの新幹線が動き始めます。これの指定席を持っていた人たちで、名古屋駅はさらに混乱していきます。
臨時列車は全席自由席でしたが、通常ダイヤの方はすでに指定席を取っていた方はその座席に座れるため、優先的に案内がされていました。
しかしご覧の通り人でぎゅうぎゅう詰めなため、後から来た人が改札までたどり着くのは容易ではありません。みんなで何とか道を開けていかせてあげましたが、この対応はいかがなものかな?と疑問を持ちました。こういう非常時には指定席は取っ払ってもよかったのではないかなと。
指定席を持っていた人が、その電車が時間に間に合わないと、叫びながら進んでいく様には「必死だなぁ」といった感想でした。みんなちょっと笑ってた。
そういう人を案内してあげてしまった結果、発車時刻がどんどん遅れてしまい、さらなる遅れを生んでしまっていたのでした。
長時間ずっと立ちっぱなしの状況で、体調を崩す人も結構いました。高齢の方や女性の方など、この状況は酷であったと思います。
ようやく改札前まで進んできました。改札内を見ることができて「あと少しだ」という気持ちになりました。
そして改札を通るというよりは、切符やスマホをかざすといったことはせず、とにかく改札内に入るという状況でした。
そしてついにホーム。酸素濃度が激薄の駅内からやっと地上に出ることができ空気を吸うことができました。
しかしホームに来たら今度は新幹線に乗るというミッションが生じます。改札前ほどの混雑ではないですが、ホームにも行列(列というよりこちらも割込みし放題な状況)の中で新幹線に乗り込まなくてはなりません。
待っている間にも非常停止ボタンが押されたりとカオスな状況が続きました。(こういうこともあってさらに遅れが加速。)
バッグとキャリーケースを持ちながら、なんとかのぞみ20号に乗車し、帰ることができましたが、デッキ内で2時間ぎゅうぎゅう詰め立ちっぱなしもきつかったです。
東京駅に帰還
ついに東京駅に帰ってきました。
帰ってきた東京駅も人でごった返していました。そして改札を出たかったのですが、名古屋駅改札で入場を記録していないため改札にスマホをかざしても出ることはできません。
その為窓口に並んで手続きをしなくてはなりませんでした。
「うう、まだ並ぶのか」と思いつつ、なんとか改札を出られました。そしてお家へ帰宅。
半日以上たちっぱなし、朝から口にしたものは500mlのお茶一本だけ。怒涛の1日が幕を閉じました。
おわりに
今回は私が体験した名古屋駅の人ごった返しカオスな現場での体験を書きました。
よくテレビでの報道は目にしてましたが、自分自身が体験すると本当にしんどいものがありました。
今回私がとった行動が最適解ではなかったと思います。時間に余裕があれば並ばないで落ち着いた夜に帰るだとか、ほかのルートで帰ることを検討するだとか、高速バスを利用するだとか、いろいろあったと思います。
しかし結果としてこのような体験をしたので記録として記事にしてみました。
鉄道会社の対応にあーだこーだ言おうと思えば言えることはあるかもしれませんが、このような災害が起こった時の混乱をどうにかするのは本当に大変なことだと思います。
名古屋駅が人であふれかえってパニック状態になってしまったのは事実としてありますが、その中でも何とか懸命に対応をしてくれていた駅員さんや警察の方には「本当にお疲れさまでした」と言いたいです。
今回の件もあって、北陸新幹線の件、リニア鉄道の件、もっと大きなところで鉄道全体の運用の見直しが前進すればいいなと思います。
災害時に人間の本質が見える。
ではまた。
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