この記事は、”2025年、人は「買い物」をしなくなる”という本の紹介記事です。
この本が発売されたのは2019年ですが、現在2022年。
あと3年ほどで2025年になってしまいます。その2025年にはどうやら「買い物」をしなくなるとのこと。
私自身が実際に読んでみて、「面白いな」「なるほどな」と思ったところを抜粋してまとめました。
タイトルを聞いて興味が湧いた方、そうでない方もぜひ最後まで読んでいただき、その中で何か参考になる話があれば幸いです。
2025年、人は「買い物」をしなくなる
この本の言いたいことをざっくりと言うと、このような結論となります。
2025年に「買い物」という行為が存在を消す
「結論が本のタイトルかよ」と思われるかもしれないですが、実際それがこの本のいちばん言いたいところであり、結論となります。
2025年には私たちは「買い物」=「買い物をしている感覚」がなくなる
というのが本書での主張となります。
これは一体どういうことなのか?
本書を引用しながら「面白いな」「なるほどな」と思ったところを紹介していきたいと思います。
「買い物」がなくなる
まず本書の中から紹介したいのは、”「買い物」がなくなる”というお話。
本書の引用とともに、解説していきます。
子どものころからSNSに慣れ親しんできた”SNSネイティブ”の世代が成人し「購買力」を持つようになる。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
まずは、SNSに慣れ親しんできた世代の人たちが成人することで「購買力」を持つ、という話になります。
これは事実そうだし、感覚的にもわかる話だと思います。
ツイッターとかインスタとかYouTubeとか、そういったSNSがすでに日常の中にある世代が自分のお金で「買い物」をするようになります。
なくなるのはこれまでの買い物におけるさまざまなプロセス。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
本書で言っている「買い物がなくなる」というのは、「買い物におけるプロセスがなくなる」ということです。
そして、具体的になくなるプロセスとしてこのようなものが挙げられています。
今までの「買い物」の概念が変わる=なくなるってことか。それと。実際にネットで買うことが増えて「店に行く」ことは減っているし、キャッシュレスが進むことによって「現金を用意する」ことも減っている!!
以上、”「買い物」がなくなる”でした。
口コミで買っている
続いては、”口コミで買っている”というお話。
上でもちらっと出てきた「商品を選ぶことをやめた人たち」は、どんな情報を頼りに、買うか買わないかの判断をしているでしょうか?
彼らが信頼を寄せる情報源は2つある。
それは”AI”と”口コミ”である。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
すでに「選ぶことをやめた消費者」は”AI”と”口コミ”を頼りに購買を行うのです。
シャンプーのテレビCMを見るより、同じ髪の毛の悩みを持ったインフルエンサーや友人などから、「このシャンプー、私たちみたいな髪質にすごく合うから試してみなよ」と言われた方が、今の消費者にとっては購買に結びつきやすい。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
テレビCMよりもインフルエンサーの声の方が届きやすいというお話。
確かに、よくわからない俳優がやっているCMよりも、自分の好きなインフルエンサーのおすすめしているものの方が「買おうかな」と思うのはよくわかる気がします。
実は、信頼できる誰かの一言さえあれば簡単に購入を決められることもあるのです。
口コミを重視して購入しているというのは、自分自身にも思い当たる節がたくさんあるな。YouTubeとかでおすすめされている商品は、良く買ってしまいがち。
以上が、”口コミで買っている”というお話でした。
生き残る店舗とは?
続いては、”生き残る店舗とは?”というお話。
「買い物」がなくなっていく未来において、生き残ることができる店舗にはどのような特徴があるのでしょうか?
まず本書で、「時代遅れになりやすい店舗」としてこのようなものが挙げられています。
一か所に多くの商品が集まっている事は、現代の忙しい消費者にとって魅力的ではなくなっているのだ。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
一方、「生き残ることができる店舗」の特徴として、このような記述があります。
小売りでは今後「体験」がキーワードとなる。
わざわざ行く価値があるという店舗だけが生き残る時代になるのである。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
わざわざ行く価値がある店舗だけが生き残る。
従来の大型店舗は徐々に数を減らし、「ならでは」の体験ができる店舗というものが今後も生き残っていくのです。
確かに、ネットで買えるようになってしまえば、なんでもないスーパーにわざわざ行くことなんてなくなるよね。行ったときに「面白い!」「楽しい!」って体験ができるとこならこれからも行ってみたいかも。
以上が、”生き残る店舗とは?”でした。
ネットすらめんどくさい
続いては、”ネットすらめんどくさい”という話。
ネットショッピングが普及してきている今日ですが、将来的に私たちはネットショッピングでさえめんどくさいと思うようになるといいます。
ネットショッピングは実店舗に買いに行くより便利だが、いちいち見て比較するのが面倒になってくる。
情報が多すぎるのも、消費者にとっては正直しんどいのだ。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
ネットショッピングは便利な一方で、商品数が膨大なために比較するのが面倒になってくるのです。
便利になったらなったで新たな不満が出てくるというのも「なんだかな」という感じですが、確かに情報が多すぎると、何を買えばよいのか逆にわからないという気持ちもわかる気がします。
そのため最近のECサイトは、情報をたくさん見せるのではなくすっきりと分かりやすく見せる傾向にあると、本書では述べられています。
その具体例としてAmazonが挙げられています。
Amazonでもアップセル(顧客の単価を上げる)やクロスセル(別の商品も買ってもらう)に該当する機能はあるが、買い物のプロセスに割り込んで勧めてくることはない。
ここがAmazonのすごいところで、購入を簡単に、スピーディーにすることを強く意識したサイトになっている。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
このように、すでにAmazonでは「ネットすらめんどくさい」と感じている消費者への対応として「簡単でスピーディー」を意識したサイト作りが行われているのです。
よくAmazonで買い物するけど、確かに無理やりに他の商品をお勧めされることはないかも!むしろ自然な感じでおすすめされて思わずカートに入れてるなんてことの方が多い気がする。
以上が、”ネットすらめんどくさい”というお話でした。
この瞬間一番楽しい
続いては、”この瞬間一番楽しい”というお話。
皆さんが買い物のプロセスで一番楽しいと感じるのはどのタイミングでしょうか?
みなさんが買い物のプロセスで一番楽しいと感じる瞬間はどのタイミングだろうか?商品を選ぶとき?レジに並ぶとき?決済するとき?商品が家に届いたとき?
多くの人は「封を開ける瞬間」ではないだろうか?
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
一番楽しい瞬間は「封を開ける瞬間」とのこと。
皆さんはいかがでしょうか?
確かに、商品を選ぶときも楽しかったりしますが、それ以上にそれが家に届いて「いざ開ける!」ってタイミングが一番楽しいのかもしれません。
商品が家に届いて、封筒とかダンボールを開ける瞬間ってワクワクするよね!
個人的に、「確かになぁ」と思わずうなずいてしまった話なので、紹介させていただきました。
以上、”この瞬間一番楽しい”でした。
商品棚が家に来た?
続いては、”商品棚が家に来た?”というお話。
「商品棚が家に来るってどういうこと?」って感じですが、それについて解説していきます。
「ショッピング史」は棚を奪い合う歴史だった。
有限の棚を店舗と店舗で奪い合う。その歴史が、これまでも、そして今もなお続いている。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
かつての「ショッピング史」では、有限の棚を店舗同士で奪い合うのが一般的でした。
ふむふむ。各店舗同士が有限の棚を奪い合っているんだね。
インターネットの普及で棚が家に来た。ECサイトの登場により「商品棚は家にある」というところまで消費者に近づいたのだ。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
それがインターネットの普及とともに変化してきています。
「商品棚」=「ECサイトの画面」
つまり「商品棚が家に来た」という表現がなされていたということです。
昔は店舗にしかなかった「棚」が今では家にも存在するようになったというお話。
さらに、スマートフォンの普及で棚が手元に来た。
ネットの普及で、棚はデジタル化して家に来た。しかしそれは、家のどこか決まった場所だった。具体的にはパソコンの置いてある机だ。
それが今度は「手元に来た」のである。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
さらにさらに、インターネットの普及により「家に来た」棚はスマートフォンの普及により「手元に来た」のです。
どんどんと私たちの「近く」に棚が迫ってきていることが改めて分かるお話でした。
「棚が家に来る」とか「手元に来る」という表現が、個人的に面白くて好きでした。より身近になってきているということ。
以上、”商品棚が家に来た?”でした。
物語で買われる
続いては、”物語で買われる”というお話。
物語で買われるとは一体どういうことなのでしょうか?
共感できるストーリがあれば、自然に物は売れていく。
その商品が生まれるまでのストーリー。生まれてから売れていくまでのストーリ。そしてそれを使って喜ぶ人たちのストーリー。
ストーリーは長いほど良い。半日で作られるものより、1週間、1か月と時間がかかるものほど、人々の共感が強くなりやすい。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
要は、「ただそこにある商品」よりも、「その商品の背景₌ストーリーが分かるもの」の方が売れるということです。
本書で例として挙げられていたのは、「竹の箸」を作るときに、職人が作業しているところからではなく、材料となる竹を取ってくるところから見せた方がいいと書かれていました。
すべての工程を見たときに、私たちは心を動かされて購買行動へと結びつきやすくなるのです。
人々は、「ストーリー」=「物語」を通して商品を購入する
「この農家の人が作りました!」とか「特別な方法で時間をかけて作ったものです!」とか背景が明記されているものの方が、確かに「買おうかな」となるかも。
以上、”物語で買われる”でした。
1秒で買い物をする
最後は、”1秒で買い物をする”というお話です。
昔に比べたら今でも買い物にかかる「時間」は随分と短くなったとは思います。
しかし本書では、その時間がたった「1秒」になるというのです。
今の消費者が便利さの代わりに求めているものは「時間」である。快適な時間、楽しい時間を増やしたい。今はそれを生活の優先順位としている人がとても増えている。
買い物時間は「1秒ほど」になるだろう。買い物は、自分で探し選ぶという形ではなくなり、AIが勝手に探してきてくれる、あるいは人から勧められたものだけ欲しくなる。
あとはそれを決済するかどうか、その時間だけの問題である。
(引用:2025年人は「買い物」をしなくなる)
要は、「買い物」という行為は自分で行うことがなくなり、「決済する時間=1秒」だけが残るということ。
Amazonだったら「注文を確定する」のボタンを押すところだけやるようになるみたいなイメージでしょうか。
もはや自分で何を買うかを選択しなくなるというのは、あまりイメージがわかない。自分の意志で買うということがなくなっていくのだろうか。はたまたそれに自分自身でも気づかないとかもあるのだろうか。未来わくわく。
以上、”1秒で買い物をする”でした。
まとめ
以上がこの本の紹介となります。
最後にこの記事のまとめをして終わります。
以上が今回のまとめとなりますが、この本にまだまだ紹介しきれていない「面白い話」や「ためになる話」がたくさんあります。
気になる方は下のリンクから、ぜひ手に取ってくれたらなと思います。
おわりに
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回は「買い物の未来」という、個人的にはとても興味深いジャンルの本を紹介させていただきました。
すでに昔と比べたら買い物の概念は変わってきていて、より便利にスピーディーになってきているのは実感できると思います。
それが2025年にはもっと形を変えて「買い物をしている感覚」がなくなるレベルまで到達するという主張は、とても興味深く面白いものだなと思いました。
確かに2022年現在でも、Amazonとかで買い物をしようとすると、「あなたへのおすすめ」とか検索上位に出てきたものだとか、口コミやレビューでよさそうなものなど、もはや買い物をするにあたっての自分の意志というものは薄まってきているなと感じます。
それが近い将来完全になくなり、AIに踊らされてしまうというのも良いのやら悪いのやらといつ感じです。自分で選択しなくてよいという点では楽なのでしょうが、なんだかさみしい感じもする。
でもこういった未来の話は聞いていてなんだかワクワクします。
このような話を聞いてただボケーッとしてるのではなく、自分の目や足で実際に買い物の仕組みがどのように変化していっているのか、アンテナを立てて生活していくと面白いかもしれません。
日常のあらゆる場面での気づきがあるかも。日々がより楽しくなるはず。
買い物記事を書いたということで、せっかくなので先日Amazonプライムデーで買ってよかったものをちょっくら載せて終わります。
生活の質がちょっぴり上がる家電たちです。買ってよかった。
ではまた。
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